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2003年9月5日金曜日 セントラル野球連盟プロ野球セントラル野球連盟選手権試合

株式会社阪神タイガース阪神Tigers横浜Baysters株式会社横浜ベイスターズ26回戦
阪神甲子園球場 18:01〜 観衆;50,000人 観戦場所;レフト外野自由席
ベイスターズ
0
0
0
0
3
0
0
0
0
3
 
タイガース
0
0
0
0
0
1
0
1
2
4
    
勝利投手
ジェロッド・リガン 3勝
敗戦投手
エディ・ギャラード 2勝3敗19S

審判員・記録員
本塁打
球審
杉橘高淳主任(西)
矢野輝弘13号打点2・投手:ギャラード=九回
一塁
笠原昌春(東)
二塁
小林毅二部長(東)
三塁
佐々木昌信(東)
公式記録員
山本勉主任

うぉ〜超興奮!矢野輝弘劇的逆転サヨナラ2ラン!
敗色濃厚、苦手ギャラードから2点をもぎ取った!勝利の猫神話、生きてた!

 阪神が矢野輝弘の劇的な13号2ランで逆転サヨナラ勝ちした。
 1点差の九回だった。この回からマウンドに上がったエディ・ギャラードから一死後、桧山進次郎が右前打。続く矢野輝弘は1−1からの3球目をとらえ、バックスクリーンに打ち込んだ。土壇場での高価な一発だった。それまでは三浦大輔を打ちあぐんだ。八回までに11三振を奪われ、劣勢だった。

 隔週で発売されるスポーツ雑誌「Number」の最新号。今回の特集は「阪神の国・ニッポン」だとのこと。今回の特集、暗黒時代に青春のほとんどを捧げた私にとってはかなり面白い内容になっている。久万俊二郎オーナーの激白記事・ベストナインの紹介記事と読み応えは充分。しかしこれ以上にうれしい特集が!「ダメ虎時代を支えた名脇役たち。」という特集がそれ。発売中の雑誌なので詳細な中身については割愛するが、かつて「阪神少年隊」を形成した中野佐資(金属加工会社勤務)・大野久(高校講師・監督)。弱投を極めた象徴である仲田幸司(マルチタレント)・猪俣隆(米国で寿司職人)などなど高校時代からず〜〜〜っと喜びも悲しみも彼らと一緒だった。仲田幸司についてはMBS毎日放送で解説をしているとはいえ関東方面じゃほとんどなじみが薄いおかげで影が薄かったりする。何気に彼の実家は沖縄でケーキ屋さんを営んでいるとのことで今度行ってみたいところだ。
 彼が先発する試合ばかり選んで行ってたんじゃないかと疑うくらい週末・関東での登板が多かった伊藤文隆。下手な控え野手よりもよっぽど試合に出ていた投手・伊藤敦規。満月の日の登板は必ず無失点だった弓長起浩。プロ野球選手なのに購読している新聞は「都市対抗野球の結果が出てる」という理由で毎日新聞しか取っておらずそのおかげでMBSの解説をすることになってる湯舟敏郎(川尻と並んでもっとも大好きな投手)。本当に懐かしい名前が並んでいる。これ以上古い選手だとあまりなじみが薄く、これ以上新しいと現役バリバリになってしまう。彼らが懐かしいということはそれだけ私も年齢を重ねたということになるわけか。それにしても猪俣さんの表情、本当に活き活きしてる。マウンドでの膨れっ面とは180度違って良い顔をしてます。

 帰宅して日付が変わってずっとこのネタを喜んで読んでいると遅い時間になってしまった。「たけしの斎藤寝具店」を見ながら寝る準備を。



 目覚めたとたん、とんでもないことが脳裏をよぎる。
「そいえば保険証と一緒にしていた航空券と野球チケット、会社に置いてきてるんじゃ?」
 眠気が一気にすっ飛んだ。即刻身支度を整えてバイクに飛び乗り溝口にある事務所へ急ぐ。普段なら出社準備中のはずの8時25分に事務所到着。自分の机の上を捜索するも見当たらず。う〜む困った。とりあえず予約済みの羽田→伊丹9:30発の航空券は電話でキャンセルを入れる。40%近い取り消して数料を取られるが全額戻らないよりマシと自分を慰める。
 野球のチケットがないと遠征する意味もないのでとりあえず帰宅することにし、再度バイクに。念のためバイクの椅子の下を軽く探してみると…チケット袋があるじゃあ〜りませんか!
 いまさら2万円の普通運賃を払って大阪まで飛行機に乗る気も起きないので新幹線で大阪に行くことにした。日曜日・帰宅するときのことを考えて天空橋駅脇にバイクを移動させる。
 天空橋駅からは東京モノレールで浜松町駅に。ちょうど福岡や札幌からの朝一番便が到着した直後らしくそれらしい荷物やお土産を抱えた人がたくさん乗っていた。東京モノレールは途中すべての駅に停車しながらの運転なので案外早いのではあるが途中京急蒲田にしか停車しない京浜急行のエアポート快特と比べると鈍足感を抱いてしまうのは仕方がないのかもしれない。天王洲アイルを出て首都高速をまたぐ直前、ものすごい勢いで急勾配を駆け上がる。そのさまはまるでジェットコースターが頂上まで上り詰める瞬間のようだった。しかしモノレールはコースターとは違いまったりと浜松町駅に進入。すぐに山手線に乗り換える。
 やってきた電車は最新鋭のE231系500番代。横浜線でもお馴染みの6扉車両は10時前なので椅子がたたまれていてオールスタンディング状態。混雑している状態ならむしろ椅子なんて無い方が車内がすっきりしていて使い易いかもしれない。
 浜松町から東京までは3駅6分。並行して走る京浜東北線もこの時間は快速運転をしていない。
 東京駅に到着するとJR東日本のみどりの窓口で指定券を購入。せっかくなので乗車列車も凝ったものにしたいと考えた。
 そこで時刻表を見ると…10月1日のダイヤ改正以降は考えにくいであろう「途中停車駅:名古屋・京都のみの新大阪行きひかり号」が目に入る。10時26分発とちょうど良い時間なのですかさずグリーン車で指定を確保。
 少々時間があるので八重洲口を歩いて探検。すると…黄色いポスターで「予告」と断ってはいるものの「阪神タイガースおめでとうセール」が行われるポスターが掲げられている。いまや阪神タイガースは関西だけのものではないということを如実に現す都内でのこのポスター。あぁタイガースよ、本当に優勝してくれるのか。
 今年10月1日、東海道新幹線は品川駅が開業。運行ダイヤも現在の「ひかり」中心から「のぞみ」中心へ移行する。よって新横浜駅に停車するひかり号はなんと1時間に1本だけ。さらにいうと新大阪までの途中で追い抜きの無い「ひかり」はなくなってしまうらしい。
 ということで今回乗車のひかり213号はとても貴重。新横浜からの乗車が殆どの私にとって新横浜通過の列車はとても新鮮に映る。ホームに上がると700系がホームに横付けされている。9号車のグリーン車もその他の指定席も新横浜に停車しないのでそれほど混雑していない。途中駅である新横浜からのお客は自由席に空席が見込めないことが多いので指定席志向が強く、新横浜に停車しない列車は指定席のニーズが薄い。東京からの乗客は1本流せば自由席に座れるからだ。その上、東海道新幹線は通勤路線も真っ青な3〜5分間隔での運転なのですぐに座れたりする。
 ホームの屋根には10月から使い始めるプラズマディスプレイの列車発車表示が試験稼動中。その手前で役目を終えようとしている「ソラリー」と呼ばれるパタパタ表示機が最後の活躍を見せている。この表示機、案外見やすくて好きだったのだが。
 700系新幹線ひかり213号は東京を出ると名古屋まで無停車。のぞみではないので速度を押さえ気味に走行している。普段のぞみに乗りなれているからか少し物足りない。220キロと270キロの差であろうか。発車から約1時間を経過した沼津付近でパソコンを閉じる。グリーン車ならではのまったり感がとても心地よい。それにしてもJR九州やJR北海道の特急、さらには東北新幹線はやて号でのグリーン車じゃドリンクサービスは当たり前、飛行機のスーパーシートじゃ時間帯によっては軽食まで出るというのに東海道新幹線のグリーン車はコットン製のオリボリのみ。まさに放置プレイ状態。
 そんなことを考えながらひかり213号は静岡を通過する直前、車掌さんが話しかけてきた。「車掌長」のネームプレートをつけた車掌さんは「○○さまですか?」と名指しで声をかけてきた。飛行機では良くある光景。それもそのはず。飛行機は名前を申し出て予約を行うから。しかし新幹線はそのようなことはしない。ん?と一瞬不思議な感覚に陥った。「新幹線はいつからグリーン車の乗客に挨拶に来るようになったのだろうか?サービス向上ここにきわまれりだなあぁ」と一転関心してしまった。
 しかし車掌さんから告げられた一言。
「あのぉJR東日本東京駅から連絡が入りまして、○○様のクレジットカードを乗車券購入時にお返し忘れたと…」

 う〜む(この表現、この後何度出てくるんだろう)、取りに戻る余裕は金銭的にも時間的にも無い。まずは無理を承知で「新大阪へ社内便のようなものを送って送っていただけませんか?」と依頼。すぐさま車掌さんは「相談してきます」と言って車掌室へ戻っていった。
 名古屋出発後に再度車掌さんが私の座席に足を運んでくれる。「JR東日本さんがどうにかしてくれるとの方向で話を進めている」とのこと。JR東海〜JR東日本はとかく両者の仲が悪いと言われているがこのように連携してサービスをしてくれる姿勢は高く評価してよいのではないか?と他人事のように感心しているほどの心の余裕は無い。車掌さんに私の携帯電話番号を告げJR東日本の方へ伝達してもらう。
 

 数分後、米原駅を通過する頃にJR東日本東京駅出札主任さんより電話が入る。この後の私の予定を聞いてどうするか検討してくれるとのこと。
 列車が京都駅に近づいた頃に今一度電話が入り、「のぞみ17号で私が新大阪までお届けします」とのこと。そもそもクレジットカードを東京駅に忘れてきたのは私の注意ミスとJRさんの確認ミスが原因。言ってみれば50−50。そこをここまでしてくれるJRのサービス精神。これには本当に恐縮してしまう。翻ってうちの会社ならそれだけのことをしてくれるだろうか?私が同様の提案をしたならば上司は恐らく嫌悪感を示すだろう。そこまでのサービスをして見返りがあるのだろうかと。今回はつくづくJRを使ってよかったなぁと感じた。以後、この恩に報いるためにもJR東日本を利用しようと誓った。
 列車は鳥飼の車庫の横を通過。パタパタ表示機同様役目を終えようとしている100系新幹線が休んでいた。
 新大阪駅に到着。階段を下りてコンコースに出る…すぐに見えたのは…大量のタイガースグッツ。通常なら大阪を中心とした関西地区のおみやげ物を扱うはずの店だが、どういうわけかタイガースグッツのみの取り扱いになっていた。優勝へのマジックナンバーが7になり関西地区はとんでもないことになっている。売店では必ずタイガースグッツが売られている。JR東海の駅は通常、来月に予定されている品川新駅の案内に躍起のはずだがすっかりタイガースフィーバーに飲まれた格好だ。
 いったん改札を抜けてみどりの窓口へ。来週日曜日の「はまかいじ号」・新横浜→塩尻の移動をグリーン車に変更しJR東日本さんの収入に貢献。
 JR東日本・東京駅の方が乗る予定の「のぞみ17号」は16時半頃に新大阪に到着する。それまでの間、少々暇なので心斎橋西(四ツ橋)にある宿に荷物を預けに行く。
 地下鉄四つ橋線は始発の西梅田駅以外に携帯電話は使えない。まぁFOMAだけの話かもしれないが。西梅田と四ツ橋以外は極めて古さが際立つ。
 4番出入り口から徒歩1分の位置に東横イン心斎橋西がある。ここはチェックイン可能時刻が16時なのでとりあえず荷物を預ける。
 身軽になったこともあり歩いて大阪名所・道頓堀川戎橋に行ってみる。
 心斎橋の周辺はアメリカ村の影響もあるのか?関西のファッション情報発信地になっているようだ。センスの良さそうなお店が立ち並ぶ中、風変わりなシャツを売る店が。掲げられているシャツの中心にはあの商標登録で名を上げた「阪神優勝」の文字が。これこそ阪神球団が頭を抱える「阪神優勝」の文字。このシャツが売れると千葉県の「自称・阪神ファン」の収入になる。このシャツは新大阪駅では1900円で売られていたのでここで買えば900円も安く買えるが、当然買わずにスルー。
 fmosakaの社屋が見えてくると左に曲がる。ラブホテルだの風俗だのが立ち並ぶエリアを通過し心斎橋筋が見えてくると…噂の看板を発見。これが噂の「グリコ@タイガースの看板」。この場所は何か祝い事があると勘違いしたアホが川に飛び込むことで有名。しかし川が浅い上に掃除してもヘドロがひどく、臭いがいつまで経っても取れないそうで…企ててる皆さん、考え直しましょ。
 道頓堀といってもなかなか何も無く、グリコの看板をカメラに収めてすぐに退散。
 地下鉄御堂筋線で新大阪駅に移動。御堂筋線といえば…梅田に用事がある際は行き先の列車でも問題は無いが、こと新大阪へ行く場合はある種の賭けのような心境に陥ることがある。それというのも、御堂筋線梅田方面は中津・新大阪・千里中央と3種類の行き先があり、中津行きが着てしまうと新大阪の2駅手前で問答無用で乗り換えが必要になってしまう。かなり厄介この上ない。しかし幸いなことにやってきたのは新大阪行き。地下鉄難波駅から新大阪駅までは所要時間16分。所定で行くと16時15分には新大阪駅に着く計算だ。
 先ほどのJR東日本東京駅の出札主任さんが到着する時刻が近い。すぐに待ち合わせ場所の乗り換え改札前で待機。するとワイシャツ姿の出札主任さんが!たかがクレジットカード1枚のためにわざわざのぞみ号で駆けつけてくれることに対し平身低頭でお礼を。するとカードのほかに粗品まで。まるであたかも100%JR東日本さんが悪いみたいで本当に申し訳ない。ここは大阪。JR東日本の営業エリア外である。話は前後するが初めにJRさんから携帯電話にかけてくれるとき、私は列車でトンネルを走行中。その時に留守番電話に用件が録音されていて、その電話番号にこちらからかけ直すと、「あっ、携帯電話からお電話いただきありがとうございます。電話賃も馬鹿になりませんので当方からかけ直しますので」と言ってくれて。サービス業とはお客様に気持ちよく、恐縮させてしまうくらいのサービスを提供する。これが本当のサービス業なのかもしれません。見習わなきゃと思うと同時に、「大阪まで持ってきてもらって予算とかは大丈夫なのかなぁ?」とちょっと心配もしてしまう。
 出札主任さんは話によるとこのあと新幹線で東京へとんぼ返りなんだそうで。本当にオツカレサマな話である。
 私はというと隣の大阪駅まで移動し阪神電車に乗り換える。
 ちょうど梅田駅の1番線からは姫路行きの直通特急が発車する直前。発車メロディが鳴り響いていた。車内はタイガースグッツを手にした乗客で満員。平日17時台とは思えない。この人たちは仕事を早退して来ているのか?と思いたくなるような人たちばかり。
 乗客の殆どが臨時停車する甲子園駅で降車。なだれ込むように甲子園球場の敷地に進んでいく。アルプススタンドの自由席チケットが17時の段階でまだ売られている。チケットは決して完売ではない。
 しかし指定席は前売り段階ですでに完売しているらしい。
 いつもは外野席での観戦が多いので球場を約半周して外野門からの入場となるが今日は1塁内野指定なので球場正面から程近い6号門から入る。 
 1塁側指定席イエローシート39段が今回の指定された座席。しかし蓋を開けるとすぐ隣の区画がネット裏特別指定席グリーンシートなので殆どネット裏に近い座席であることが判明。甲子園名物・銀傘(ぎんさん)の下で野球を見るのは実は初めて。これなら不意の雨でも困らない。浜甲子園からの風が心地よく通り抜けて気持ちが良い。
 しかし外野からではわからないもので、甲子園球場のスコアボード。得点表示付近がフルカラーであることは存じていたが、まさかメンバー表示の部分までフルカラーだとは知らなかった。外野に居たら太陽の反射でまったく見えないもんでねぇ。
 ところで今日の座席・イエローシートでの野球観戦は吉田義男政権の際の春先のデーゲームで外国人審判員マイケル・ライアン・デュミーロに吉田義男が抗議を行い退場を食らった試合以来だから何年ぶりになるんだろうか。そのときの甲子園球場の定員は55,000人。しかし2002年、甲子園球場の定員3千人減った。それは内野席の座席を取り替えたからとのこと。座席交換以降内野席での観戦はしていないのでいったいどうなっているのかと興味津々だった。実際来てみると東京ドームなど最近出来た野球場の座席と材質は一緒。以前座ったときは狭さばかりが際立って野球観戦もままならなかった。現代人の体格は徐々に大きくなっている。これは厚生労働省の調査でも明らかなのにもかかわらず野球場の座席設計が昭和50年代のままなのが原因。そこで定員減をしてでも着席したときのすわり心地を改善しようとした阪神電鉄の心意気が現れている。時同じくして球団改革を星の仙一に託し体質改善に乗り出そうとした時期と一致する。
 そう考えているうちに今日の先発バッテリーが発表される。
 タイガースが久保田=矢野、ベイスターズは三浦=相川だそうだ。デイリースポーツの予想が見事に的中。
 しかし今年に入り札幌ドーム・横浜スタジアムに続き良く久保田の先発試合を見る私。先発バッテリーが発表されると甲子園では出場登録ベンチ入りメンバーが発表される。
 
阪神タイガース 横浜ベイスターズ
投手
安藤・杉山・金沢・吉野・福原・久保田・石毛・ウィリアムス・リガン 森中・河原・加藤・三浦・福盛・田崎・ギャラード・富岡・デニー
捕手
浅井・野口・矢野 中村・相川
内野手
秀太・八木・沖原・今岡・片岡・藤本・アリアス・広澤・久慈 万永・内川・石井琢・種田・小川・村田・古木・ウッズ
外野手
中村豊・金本・桧山・赤星 金城・鈴木尚・田中一・佐伯・多村

 おっ、なんと桧山進次郎が登録されているではあ〜りませんか!どうやら早川に代わっての登録のようだ。この後、藪やムーアが登録されていくとこの中から投手が2名、登録抹消になるわけで、本当に難しい。ちなみにこちらも故障中の浜中おさむだが、この人に関しては恐らく今季中の復帰は難しいと思われる。
 

Yokohama Baysters
YB
金城
内川
古木
ウッズ
多村
石井琢
村田
相川
三浦
守備
8
4
7
3
9
6
5
2
1
6
8
7
5
3
9
2
4
1
藤本
赤星
金本
片岡
アリアス
桧山
矢野
秀太
久保田
Hanshin Tigers
 それを踏まえて今日のスタメンが発表される。ベイスターズは相変わらず佐伯・鈴木を外した布陣。しかし良く見ると多村も古木も村田もそれぞれ15本以上のホームランを放っている。開幕からレギュラーとして定着したら面白い存在ではある。対するタイガースは今岡誠が今日もスタメンから外れ、普段は8番が定位置である藤本敦が1番に、空いた8番にセカンドとして秀太が入っている。そして今日の目玉は6番に復帰した桧山進次郎。発表の際、拍手・歓声が最も大きかった。

 試合開始直前、毎日放送タイガースナイターによる8月度月間MVPの表彰が行われる。ジャケットを身にまとう白髪の人は阪神監督経験者である安藤氏。そしてもう一人は…どーせMBS関係者だろうと踏んでいたらJAA日本アジア航空の支社長だった。目録はJAAの日本〜台湾往復無料航空券なんだとか。まぁ沖縄よりも南にある台湾だから自主トレにはもってこいの気候かもしれない。受賞した金本がどのように使うかは当然定かではない。

 18時01分、雨天予備日であるこの試合は始球式も無くが静かに始まる。
 ベイスターズの先頭打者は気付いたら本塁打12本の金城龍彦。
 
 
 
 



 
 
 

 9回表のベイスターズ。マウンドには代打に出た広澤に代わり2番手投手のジェロッド・リガンが上がっている。
 ここのところ無難に役割を果たしているお買い得外国人投手。今夜も先頭打者の多村仁をフルカウントにしながらも空振り三振に。石井琢朗に四球を与え若干冷や冷やするも村田修一も空振り三振に仕留めて2アウトに。続く相川亮二に対しカウントが1−1となったところで石井琢朗がスタートを切る。しかしセカンドベースに鋭い送球を見せる捕手・矢野輝弘。見事に俊足・石井琢を刺してこの回をどうにか無失点で切り抜ける。点差は1のまま9回裏に突入する。
 タイガースにとって嫌なデータを私は知っている。ベイスターズはこの回から好投の三浦大輔に代えて2番手のエディ・ギャラードをマウンドに上げる。このギャラードは実は中日時代、タイガースからまともに点を取られていないのだ。記憶が正しければ被安打も3程度。こりゃ普通に投げればギャラードが投げきってしまうのは明白。正直この試合、負けを覚悟した。打順も下位に下っていくところだし。 その予感が的中してしまうのか?20時46分と夜はまだ始まったばかり。それなのに無理やり幕を下ろそうとするジョージ・アリアスはカウント0−1からの2球目をあっさり打ち上げてしまいファースト佐伯へのフライに終わり1アウト。アリアスが出塁して桧山の1発、もしくはアリアス・桧山の連続出塁から矢野の同点2ベースを思い描いていた私は少しがっかりしてしまう。

 しかし振り払ったのは桧山進次郎。桧山は3球目を引っ張ってファーストの脇を鮮やかにゴロで抜いていくヒットで出塁。勝負は矢野に引き継がれる。今考えると前の回、石井琢の盗塁を刺して気分を良くしての打席。「そういう伏線があったのか」と考えると「なるほど」と思うのではあるが…ギャラードくん、どういうわけか直球を続けて2球投げ込んでいる。初球はボール。三浦が投げていたボールになる変化球とは明らかにキレが違う。2球目は1塁側銀傘方向へ流し打ちファール。ここまで直球を続ければ追い込まれる前に手を出さない手は無い。吸い込まれるようにギャラードが3球目を投じる。正直言ってインパクトの瞬間、センターは落下点に入りかけていた。
「頼む!落ちるならバックスクリーンに!」
 すると金城は背中をこちらに向けた。あとは目線で打球を追いかけるだけにみえた。入った!ホームランだ!勝ち越しだ!へ?サヨナラ?まじぃ?!信じられないことが起きた。甲子園が本当にゆれている。後で考えると膝がガクガクと震えて停まらなかったのだが(笑)。矢野が歓喜の中、サヨナラのホームを踏んづける。
矢野輝弘・歓喜のホームイン♪
 あぁ、久々にサヨナラホームランを見た。ひょっとして応援チームのサヨナラホームランだなんて生まれてはじめて見たのかもしれない。
 ヒーローインタビューに応じる矢野の受け答えを聞いていて「あぁ本当に来週中に優勝するんだな、タイガース」としみじみ考えてしまい涙が勝手に流れてきた自分。
 それにしてもこの展開。「桧山が出塁しても矢野の次が久慈だけにヒットが3本連続して出なければ勝ち目は無い」と踏んでいただけにホームランが出るとは恐れ入った。神懸り的。改めてこのチームの優勝シーンを生で見たくなってきた。
 梅田でなじみのお好み焼き屋さんに入り勝利の余韻に浸る。
 ホテルに戻ったところでホームランのシーンを流すニュースステーションに間に合った。後で見るとギャラードの投球・真っ直ぐが真ん中高めに入っていて「打ってください」と言わんばかり。これじゃ矢野も打てるよなぁと。
 あぁ、明日のデイリースポーツが楽しみになってきたぞ!
Next Game>2003.9.6 Hawks - Lions #26 at Fukuoka Dome
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