2003年8月18日月曜日 パシフィック野球連盟プロ野球パシフィック野球連盟選手権試合

株式会社日本ハムファイターズ日本ハムFighters大阪近鉄Buffaloes株式会社大阪近鉄バファローズ22回戦
札幌ドーム 18:03〜 観衆;17,000人 観戦場所;ライト外野自由席
バファローズ
0
0
3
0
3
4
5
4
0
19
 
ファイターズ
0
0
3
0
0
0
0
1
2
6
    
勝利投手
前川勝彦 11勝3敗
敗戦投手
カルロス・ミラバル 14勝8敗

審判員・記録員
本塁打
球審
津川力
中村紀洋18号打点3・投手:立石=六回
一塁
橘修
吉岡雄二13号打点1・投手:立石=六回
二塁
川口亘太
礒部公一10号打点3・投手:高橋憲=八回
三塁
栄村隆康
実松一成3号打点2・投手:吉川=九回
公式記録員
荒井隆人課長

大阪近鉄球団史上最多26安打!
福住バッティングセンター、大阪近鉄ご一行様貸しきり状態!試合時間も長く4時間45分

 大阪近鉄が球団史上最多の26安打で19点を奪った。三回に3点を先行も、先発バーンが三回で急きょ降板。2番手前川が同点とされたが、五回に5長短打で3点、六回にも中村の3ランなどで4点、七回も6長短打などで5点と畳みかけた。
 勝率5割復帰を狙った日本ハムは、カルロス・ミラバルが五回途中6失点で降板、4番エチェバリアの不振も響き惨敗。

 遠征の始まりはいつも前日…前日といっても今回は異例の前日早朝出発。6時20分にバイクにまたがり最寄のコンビニに立ち寄る。
 昨日のタイガースの勝利を伝えるデイリースポーツ。優勝するより難しい(笑)と言われる讀賣戦の年間対戦成績勝ち越しを昨日の井川慶の完投勝利で決めたのだから買わないわけにはいかない。ちなみに関東地方の各スポーツ新聞の一面はというと…サンケイスポーツとデイリースポーツはタイガース勝利。しかし報知新聞はというとジャイアンツが一面に来るわけもなく、ボブ・サップとマイク・タイソンが戦うかも知れないというネタだった。
 曇り空の国道16号を高島方向に進む。昨夜から降り続けた雨は気づいたら上がっていた。なんという幸運。雨の中バイクの運転を強いられることを覚悟していたのでかなりラッキー。Ycatにバイクを駐輪しながらそんなことを考えていた。

 6時54分発の羽田空港行きバス(社番:H5173、品川22か4616)で空港に向かう。旧盆の帰省ラッシュも首都高速湾岸線には無関係のようできわめて順調に横浜ベイブリッジ〜鶴見つばさ橋を通過。所要およそ30分で羽田空港に到着。
 帰省ラッシュといっても混雑しているのは東京方面へ戻ってくる人たちで私のような地方都市へ向かう人は少ない。言ってみれば人の流れの逆なのでそれほど混んではいないはず。事実、割引が無くなる9時台以降の便には十分に空席がある…はず。逆に私の乗る505便までのフライトには空席がまったくない。僅かながら割引の設定があるからである。
 空港の外周道路を進んでいると全日空機に異変が。といっても運航に支障をきたしているのではなく、機体にペインティングされていた「全日空 All Nippon Airways」の文字が消え、その上にロゴで「ANA」と書かれている。和文での表記はどーしたのか?実は中国路線も運航している全日本空輸・略して「全日空」という文字は中国読みをすると「すべての日が空っぽ」という意味に捉えられてしまうとのこと。とても恥ずかしいと考えた全日空側は中国路線を手始めにすべての機体の「全日空」の文字を社の3レターコードである「ANA」に書き換えるとのこと。羽田で見かけたANA機体はそれが実践されている証拠でもある。
 

 空港に到着すると自動チェックイン機で搭乗手続きを行いすぐに手荷物検査場へ。さらにサクララウンジでまたーりタイム。今週は冷夏の他に話題になったコンピュータウイルス。実はこんなところにも影響が出ているとは思わなかった(右画像参照)
 今日の搭乗便は505便(Boeing777-200/JA008D)はJASレインボーセブン機材による運航なので得した気分でのフライトになる。その上座席番号が3B。いわずと知れた旧レインボーシートなので寝ての移動にはこれほど快適な便はない。しかしJAS機材なので時によりかなり搭乗口まで歩かされることもある。今日は4番搭乗口なので歩かなければならない(笑)。
 指定された座席に着座。今日は満席とのことなのでとなりの3Aにも客が乗ってくるであろう。すると比較的若い男子がやってきた。到着するなり靴下を脱いで前の壁に自慢の脚を押し当ててくつろいでいる。なんともお行儀の悪い。この手のDQN野郎は容姿が今風なやつが多いのではあるが、この男の場合すこしオタクが入った風貌。帽子のつばを後ろ向きにして格好をつけているようではあるが、これが返って痛々しい。格好良い人間は男女問わず公衆マナーも格好良いものである。我ながら気をつけねばと少々反省をしてみる。
 新千歳空港に着陸。直ちに地下の新千歳空港駅に移動。改札口で青春18きっぷの2日目に日付を入れてもらいラッチの中に入る。改札前には台風10号の影響で不通になっている日高本線の運転計画が掲出されていた。15日から不通区間のバス代行輸送が始まり、静内から様似までの区間運転も開始されているようだ。
 停車中の快速エアポート110号に乗車し次々駅の千歳駅で降りる。手持ちの所持金がとても心細かったので駅周辺の金融機関を探す。しかし北海道のJR駅周辺は千歳に限らず閑散としている場合が多く、この千歳駅前も同じで千歳駅周辺にある金融機関は苫小牧信用金庫と千歳郵便局のみ。コンビニ内にあるATMは北海道地区には函館周辺にしかないのでここ千歳にはない。その上、苫小牧信用金庫は日曜でシャッターが降りている。ATMすら稼動していない。さらに郵便局はというと私のメインバンク・東京○菱銀行との提携がないらしくATMは稼動していても受付ができないとのこと。よって千歳駅周辺では預金の引き出しが行えないということになる。こんなことなら空港内で引き出ししとけば良かったと後悔。この後向かう場所に金融機関があるとも思いにくいし…。夜に食事をするためにも所持金は多い方が良いわけで…。
 所持金が少ないと食欲も沸かないのか?駅構内にあるコンビニ・サンクスでの買い物をしようにも欲しいものが浮かばず買わずに出てくる。
 改札を抜けて3番線ホームに上がる。10両編成に対応したホームの真ん中にポツンと停車するキハ40。この列車こそ次に乗車する2633D新夕張行き普通列車。本来なら南千歳駅で折り返しをすれば良いのではあるが、南千歳駅は新千歳空港への列車をさばくので精一杯。とても石勝線のローカル列車や千歳線内折り返し運用の面倒までは見切れない。以前設定されていた千歳空港駅(現・南千歳駅)行きの列車はすべて千歳行きに再設定されている。
 乗客はというと千歳からは10人弱、南千歳からは飛行機からの乗り継ぎ客がチラホラいて結局ボックスシートはすべて埋まった。
 石勝線は特急列車こそ1時間に1本ペースで設定されてはいるが、普通列車はといえば約3時間に1本の割でしか運転されていない。南千歳駅から次駅の追分までならそこそこの設定があるが、それでも1〜2時間に1本ペースなので利用はとても不便。ちなみに南千歳と追分の間は約18キロもある。この先、石勝線の駅間はとんでもなく人里から離れている…というか離れているだけならまだマシな方で、離れているというよりは人が住んでいないといったほうが正しいかもしれない(笑)。ということで18キロも離れた駅の間で単線の石勝線は列車の行き違いがまったくできないと列車本数を増やせずに困る。かといって駅を設置しても利用客は見込めない。そこでこの18キロの間に行き違い設備だけを持つ信号場なるものを2箇所設置。南千歳側から順に駒里信号場、もうひとつはこの2633Dが停まる西早来信号場。ここで釧路からのスーパーおおぞら2号と行き違いをする。このあたりはドコモの携帯電話も圏外になってしまう。トンネルとトンネルに囲まれた西早来信号場を過ぎると室蘭本線の複線線路にはさまれて追分駅に到着。
 追分駅はなんと日曜日で駅の改札業務・乗車券などの発売業務を休業している。リストラもここに極まれりといった感じだが、この駅はまだ日曜でも列車が停車するから良い方で、この先の楓駅に至っては月曜〜土曜しか列車が停車しない。言い換えれば日曜日は列車が来ないのだ(右画像の6時台夕張・帯広・釧路方面時刻を参照)。聞く話によると来年の3月で廃止になってしまうらしいので冬の間にぜひ行ってみたい楓駅である。
 この追分駅で2633D新夕張行き普通列車は後続の特急とかち3号に抜かれる。特急料金と乗車券を別買いして新夕張までワープ。北海道内の夏休みが20日までということで札幌中心部行きの列車は混雑しているが、逆方向を行く帯広行きのとかち3号は自由席にも空席があり楽々座ることができた。
新夕張駅時刻表
 新夕張駅で停車中の夕張行き普通列車に乗り換える。目的地は2駅先の南清水沢駅。石勝線・南千歳〜新得間と新夕張〜夕張間の16駅中、ただひとつ乗り降りをしたことが無かった駅が南清水沢だったので今回の遠征に便乗して行ってみることに。
 駅を降りると目の前にはJAのスーパーが。JAといえば金融機関もあったりする可能性があるので腹ごしらえも兼ねて店に向かう…しかし貼り紙が貼られ自動ドアが開かない。よく見るとこのJA、破産したらしく営業停止を喰らっているらしい。せっかく店の中にはATMがあるのに…。
 とりあえずじっとしていても無意味なので歩くことに。駅の脇の踏切を横断しトボトボと歩くと食堂にスナック。ん?さらにはバス停に停車する大型のバス。実はこの通りこそ南清水沢の中心部。郵便局・写真館・ガソリンスタンド・カレーショップにホームセンターと結構な商店街であることが判明。それもそのはず。ここ南清水沢は北海道夕張高等学校のお膝元。集客はそこそこ見込めるのだ。国道沿いにある南清水沢唯一のセイコーマートで暖かいカレーを購入。こんな特設コーナーを設けるあたり、かなり高校生の集客を見込んでいるようだ。
 再び石勝線の普通列車に乗り新夕張を目指す。この駅も日曜休業駅。改札口はフリーパス状態。次の乗車列車も特急列車なので特急料金を車内精算して札幌までの特急料金と乗車券を支払う。特急スーパーとかち6号の自由席は札幌行きなのでほとんど空席が無く、どうにか喫煙席で1席の空席を見つけて着席。南千歳でどっと空席が出たので楽にくつろぐ。列車が新札幌を出て終点の札幌に向かう。苗穂駅を過ぎてビール園を確認すると見慣れない看板が通過していく。
「ん?日本ハムファイターズ練習場?」
 思わずカメラを向けるが上手に写るわけも無く良くわからないまま札幌駅に到着。ホームには大阪行きのトワイライトエクスプレスが発車待ちをしている。よく見ると最後尾の車両のみ塗装が違う。
 駅構内にあるJRタワーのホテルに到着。今回は30階の部屋が指定された。西側の部屋なので手稲山や札幌競馬場の眺めがきれい。さらには眼下の駐車場には北海道の地名と方角が記されていて見ていて面白い。
 しかしおなかがすいた。とりあえず出掛けることにした。駅前で五輪アジア予選の開催カウントダウンモニュメントを発見。
 まずは札幌駅のそばにある東京三菱銀行のATMへ行き寂しい所持金を満たす。西4丁目の藤井運動具店で以前使っていたものと同じスコアブックを調達。
 その後にススキノまで歩き食事。食事を終えても15時半なのでかなり暇。やることを考えていたところ、先ほど瞬時に通りすぎたファイターズの練習場を見に行こうと思いつく。運動も兼ねてススキノの大通東5条から歩いてサッポロビール園隣接の建設現場に向かう。
 ひとくちにススキノからサッポロビール園までといっても実は地下鉄の駅で言うと「豊水すすきの」「大通」「さっぽろ」と3駅あり、さらにビール園の敷地は札幌駅と隣の苗穂駅の中間地点にあるからこれまた歩かなくてはならない。これが冬の時期であれば足元を気にしながらの移動なのでかなりの時間を要するところ。
 バスセンター・テレビ搭・北海道電力本社・ホテルモントレーの横を歩いてようやくJRの高架が見えてくる、右に曲がり道南バスの車庫を掠めて歩くとホクレンホームセンターが見える。JRの電車で新千歳空港からだと右側に見えるのでおなじみの建物だったりもするが歩くと結構遠いんだなと感じる。また札幌駅北口付近はJR線が立体化する前は何も無かったことから工場や事業所が多く殺風景。
 大きな国道を渡ると建設中の大きな建物が見えてくる。これが目的地のファイターズ練習場。建築中の看板を見ると「練習場・合宿所」となっているので恐らくは家を買わなず、賃貸マンションも借りない選手諸君もこの合宿所を拠点にしてプレーに励むんだろう。ちなみに他球団の合宿所といえば、タイガースの虎風荘やホークスの西戸崎合宿所しか存じ上げないがファイターズの合宿所は「寮生活」というよりも現地宿泊所と言った感が強い。
 しかし隣がビール園というのはプロ野球選手にとって環境に良いのか?と少し考えてしまうがこのビール園は一般的な飲み屋と違い観光名所なので選手がビール漬けになってしまう心配はなさそうである。
 ちなみにこの場所から札幌ドームがある羊が丘までは自動車で20分ほど。次回札幌に来るときにはほとんど竣工状態になっているであろう。最寄り駅は札幌駅というよりはむしろ苗穂の方が近いだろうが、歩いてのアクセスは酔狂と言わざるを得ない。札幌駅からだとビール園まで定期バスが運行されているのでこちらを使うと便利。
 建築現場を離れて列車の踏切を渡る。歩道には札幌市営バスの停留場が見える。札幌市営バスは現在段階的に民間バス事業者(ジェイ・アールバス北海道・じょうてつ・中央バス)へバス事業を移管している。このバス停も来年3月までには北海道中央バスの管轄に切り替わってしまうので「ST」のマークが入ったバスともども貴重なシーンと言える。といっても札幌市交通局の事業は地下鉄・路面電車として残るのではあるが。
 石材店でたれぱんだやアンパンマンのキャラクターを眺めていると大きなマンションが見えてきて、その隣のローソンの隣が苗穂駅。一駅だが手持ちの青春18きっぷを使い手稲行きで札幌駅まで移動。
 ホテルに戻り風呂にでも入るところだが、せっかくJRタワーホテルに宿泊しているのだからこのホテル自慢の天然展望温泉に入らないと勿体無い。通常だと2500円の入浴料金が宿泊者だと1500円になる。1500円というとスーパー銭湯なみの料金だがモノは試しと奮発してみる。
 自分の部屋・30階からエレベーターで21階に降りるとすぐにフロントがある。まるで高級フィットネスクラブのようなフロンとに驚く。履物を脱いで下駄箱に入れるシステムは銭湯そのもの(笑)。さすがに「公衆浴場」なのでカメラで現場を撮影するのは問題があるので文字で良さを感じて頂きたい。
 下駄箱と同じ番号の脱衣ロッカーの使用し一通り服を脱ぐ。ロッカーにはタオルが一枚ある。殿方用の入り口前には髭剃りシェーバーと歯磨きがあり、ほぼ同じ場所にスパ着とバスタオル・普通のタオルが置いてある。自由に使ってよい。
 湯殿に入ると目に入るのが窓の外の眺望。おなじみの駅前通りからテレビ塔にかけての眺めを全裸で見るのは爽快(笑)。料金が高いのは、あまりに安くしてお客さんが増えてしまうとゆったりとした雰囲気が台無しになってしまうからと推測する。料金を少し高めに設定することにより高級感を出し利用を抑制することによりゆったり感を演出しているのだ。
 男性用のスパは和風になっている。檜風呂の温泉とブクブクジャグジー、そしてサウナが2種類。おなじみの蒸し風呂サウナとマイナスイオンサウナ。マイナスイオンサウナはそれほど暑くなく気持ちの良い香りが漂っていて、眼下に広がる東急百貨店やホクレンの眺めが最高にきれい。時間を忘れてくつろいでしまう。洗い場にはシャンプー・リンス・ボディーソープとシェービングムースが常備されているので手ぶらでの入浴ができるのではあるが、好みに応じて身体を洗う石鹸をつけるためのタオルを持参するのも良いだろう。
 なお、パンフレットに出ている婦人用スパはというと、洋風でプールのようなジャグジーが男性用の湯殿の数よりも多くあってこちらも楽しめそうではあるが、男子は当然禁制なので女子の方、ぜひ行った時に教えてください。

 入浴後、すぐに部屋に戻るのは味気ない。汗が引くまでスパ着に着替えてリラグゼーションラウンジでまったりと過ごす。こちらも眺めが当然よく有料ではあるがドリンクサービスもある。もちろん水をもらうこともできる。必要に応じて係員に言えば気軽にもらえる。雰囲気も良い。20分ほど過ごして汗が引いたらロッカーに戻り着替えてフロントへ。約1時間少々、これで1500円なら適当な価格ではないか。
 再び30階の部屋に戻りテレビをつける。STVテレビでは読売対阪神の中継を放送中。どうも阪神はロードに出て調子がいまいち。下柳が打ち込まれ0対3の劣勢。さぁ反撃を!と期待してタイガースの攻撃を見る…と思ったそのとき、テレビに映る黄色いTシャツを着た男性軍団。ん?と思ったらこれは来週放送予定の24時間テレビの番組宣伝だった。やるんならジャイアンツの攻撃でやれよ!と思わず一人突っ込みをしてしまう。野球に関係のないゲストは仮に番組宣伝であっても呼ぶべきではない。それにもう愛で地球が救えるほど日本は景気が良くないわけで、山田花子が走ったって何の意味も成さないのは誰が見ても明らかだし、もうこんな偽善番組なんぞやめてしまえと前々から考えているのに。同じ走るのならルームランナーに発電装置でもつけて東京電力本社前で走ってもらった方が世の中のためだと考えるがどうだろう。ダイエットになる上に地球環境にも少しは貢献できて一石二鳥のような気がする。

 阪神が敗れて機嫌が悪くなったのと眠かったので早々と寝付いてしまう。


■2003年8月18日月曜日
 起きると14時を過ぎていた。結局ホテルで寝ているだけで午前中を無駄に過ごしてしまった。といっても私にとって札幌は珍しい土地でもない。地元感覚で出かける準備をする。
 地下1階のセブンイレブンで買い物をしてから地下鉄東豊線で福住駅に向かう。
 福住駅は先週のタイガース戦の混雑が嘘のように地元客しか居ないように見受けられる。数多くのドーム利用客が居ない代わりに改札を抜けるとものすごい数のファイターズグッツが飾られている。地上のイトーヨーカドー福住店も出店は無く、きわめて静か。そんななかファイターズグッツを持った人もチラホラ見受けられる。
 ドームの敷地に入る。ファイターズは来年からホーム側スタンドを3塁側に設定する方針を打ち出している。3塁側とはグッツ売り場や駅が近い方。サッカーでいうと3塁側方向がホーム側のスタンドだとのこと。よってこれから向かうライト側入り口は来年からホークスファンが並ぶ場所となる…そのことは先月のフレッシュオールスターの際にお知らせしたことではありますが…いかにも寂れた感は否めない。その南側ゲートに向かうための連絡通路ではなぜか三浦雄一郎氏エベレスト登頂記念パネル展が行われている。なぜこの時期にこの場所で展示しているかイマイチ良くわからない(笑)。
 チケットをもぎられて場内に入ると…なぜか北海道のファンクラブではなく東京で募集しているファンクラブ会員を対象としたプレゼントの告知ポスターが目に入った。そもそも北海道オフィシャルファンクラブにスタンプカードなんぞ配られていない…。
 階段を上がり外野席に来ると先週の様子とはかなり異なっていた。客の入りが異なっているのはいうまでも無いが…明るいのだ。見ると後方のカーテンが上げられている。外の明るい光と羊ヶ丘の緑がとてもよい雰囲気を醸し出している。座席に座って様子を見ているとまるで西武ドームに居るような感じすらする。密閉式ドームではあるがなんだかとってもホッとする。
 ネット裏付近の売店で名物の札幌プリンスホテル特製コロッケを購入。3塁側を経由し自分の席に戻る途中、センター後方でなにやら作業をしている人たち。球団・連盟・NPB、そして日章旗を掲げる準備をしている。良く見るとNPB旗の端っこが激しく千切れている。強風に煽られて薄くなってしまったのだろう。後で聞いた話によるとこれらの旗は日本ハム球団の所有物で、東京ドームで使用する旗ではなく遠征用の一式らしい。良く見ると風のおかげで旗の端がほころんでいるのがわかる。
 座席に戻る途中に場内アナウンスで今日のスタメンが発表される。
どり〜む&ぱわ〜
Bu
大村
星野
ロ|ズ
中村
吉岡
北川
磯部
阿部真
藤井
バ|ン
守備
7
4
7
DH
5
3
9
9
2
P
4
9
5
DH
3
7
2
8
6
奈良原
坪井
小笠原
エチェバリア
木元
上田
高橋信
井出
古城
ミラバル
ファイターズ賛歌
 発表されたスタメンによるとホークスにマジックが点灯しいよいよ瀬戸際に立たされた猛牛さんは2番に水口ではなく星野おさむを入れて気分を変えている。ついに両膝ともに怪我をし文字通り慢心相違状態の中村紀洋は指名打者でスタメンに名を連ねていた。ホークスに優勝へのマジックナンバーが点灯しているとはいえバファローズはまったく諦めていないという事を示しているようだ。先発投手はリリーフでホークスファンに夢を与え続けているケビン・バーン29歳。何気に筆者と同い年だったりする。
 対するホームチーム・ファイターズはというと札幌ドームではあまり活躍したことが無いエンジェル・エチェバリアを指名打者に、レフトには堅守で名高い上田佳範を。初回から守備固めの様相を呈している。先発投手は14勝を上げているカルロス・ミラバル。
 試合開始に先立ち始球式が行われる。今日は北海道知事の高橋はるみ女史。
 時計の針は6時を少々回ったところで先発投手のカルロス・ミラバルが大村に第1球を投じる。するとネット裏方向から「試合開始は18時3分」と声が聞こえてきた。なんと記者・放送席用に流れる公式記録員の放送がここライト外野席まで鳴り響いてきたのだ。札幌ドームの放送席はブースにはなっておらず、ネット裏の客席に座っている分には筒抜けで聞こえてきて記録マニアには堪らないのではあるが、まさか外野席にまで聞こえてくるとは思わなかったので驚く。それほどに静まり返っている上にお客が少ないのだ。
 カルロス・ミラバルは大村に対し2ストライクと追い込んだ後の5球目をセカンドゴロに仕留めて1アウト。2番の星野おさむもミラバルに対し簡単に空振りの三振に倒れ、タフィ・ローズも見逃し三振。無難な立ち上がりを見せるカルロス・ミラバル
坪井!