2004年9月28日水曜日 セントラル野球連盟プロ野球セントラル野球連盟選手権試合
株式会社よみうり読売Giants広島東洋Carp株式会社広島東洋カープ26回戦
東京ドーム 17:59〜 観衆;55,000人 観戦場所;レフト外野自由席
カープ
0
2
0
2
0
0
0
0
0
4
 
ジャイアンツ
0
0
0
1
0
0
1
0
0
2
 
勝利投手
黒田博樹 7勝8敗
セーブ
大竹寛 5勝5敗14S
敗戦投手
高橋尚成 5勝9敗

審判員・記録員
本塁打
球審
佐々木昌信
アンディ・シーツ21号打点2・投手:高橋尚=二回
一塁
西本欣司
小久保裕紀41号打点1・投手:黒田=四回
二塁
井野修
アンディ・シーツ22号打点2・投手:高橋尚=五回
三塁
小林和公
公式記録員
山本勉主任

東京ドームらしく本塁打3発!
2番シーツが大当たり2打席連続弾!

 広島はシーツが三、五回に2打席連続で2ラン本塁打を放ち、チームの全打点を挙げた。黒田は8回を6安打2失点で7勝目。九回は大竹が抑えて逃げ切った。嶋は1安打で今季182安打目を放った。
 読売は優勝の可能性が完璧に消滅した。
 
 
 今夜は帰宅せず、そのまま大阪へ行き、あさって飛行機で羽田に戻ってくる予定なので、今回は羽田空港にバイクを駐輪させる。羽田空港駅から東京モノレール羽田線に乗車。快速浜松町行きは途中、天王洲アイル駅にのみ停車し浜松町まで18分で結んでいる。今回の目的地は東京ドームなので水道橋駅に向かう。16時10分過ぎなので京浜東北線の快速電車は運転を終了している。山手線に乗り換えて神田へ。神田で中央線快速電車に乗り換え隣の御茶ノ水に出て、各駅停車に乗り換えようやく水道橋へ。快速電車と各駅停車が完璧に分離しているので御茶ノ水では必ず乗換えが必要になるのは仕方がないが、なぜにこんな乗換えが必要なのかと考えてしまう。
 水道橋駅に到着しマクドナルドへ。チーズ月見バーガーセットとナゲットを頼むつもりで並んでいた。待つこと3分、いつのまにか自分の直前でレジが締め切りに。唖然とする自分。隣の列に並びなおす。また待つこと3分。自分の注文を口にしようとした瞬間、係員が「しばらくお待ちください」といい静止した。何事かと思ったら貯まった持ち帰り注文の袋詰めに余念がない様子。ここで待つこと2分。ここまでで8分も待たされている。ファーストフードの語源は「1分で注文から受け渡しまでが完了すること」を言い表していると認識しているが、8分も待たされるとは考えもしなかった。
 さらにここから注文して出てくるまでに3分かかる。ここのところのマクドナルドは注文してから梱包を行うので出てくるまでに時間がかかる。このこと自体は水道橋駅前の店舗だけではないが、これはどうかと思う。やはりすばやい対応を心がけるべきではないか。それが無理ならどのメニューでもいいから1種類程度は素早く渡せる商品をセッティングしておけばそれを注文するのに。「そのほかの商品は時間がかかる」ということを断っとけばそれほどいらいらしないと考えるが。
 ようやくマクドナルドを出て水道橋駅前の歩道橋を渡る。優勝争いから脱落して久しいジャイアンツの試合ではあるが、腐っても「巨人戦」。人出は波のイベント以上の数のようだ。今年からファイターズを北海道に追い出したことにより、東京ドーム内はさらに読売色が強まったように感じる。以前はファイターズの手前、大々的に「読売ジャイアンツの本拠地」であることはアピールし難かったようだが、今年からは上原やら高橋由やらが大きく写る幕や、ジャイアンツの看板が目立っている。まぁ本拠地だから仕方がないといえばそれまでだが…。
 ちなみに去年より全座席が指定席になったことから、新聞販売促進用及びジャイアンツファンクラブ(GFC)用の自由席招待券はそのチケットを所持している人がどんだけ努力しても着席することができないことになってしまった。それを打破するためにD指定席と呼ばれる席種を設定。1塁3塁のそれぞれ2階席のポール際の座席を読売新聞販売店及びGFCが配る招待券をゲートで指定席券と交換するという手法をとっている。この招待券には「D指定席券の交換配布が終了した場合、このチケットは立ち見券となります」と書かれているが、今日の試合に限ってはその心配には及ばなさそうだ。
 全席指定席の影響でお客さんの集まりは開門段階からはほとんどない。それもそのはずで今日は平日。普通に働いてる人はまだ勤務していても不思議ではない時間帯であるので、この時間に野球場に来ている自分こそが「酔狂」なのかも知れない。 当然今回一緒に見ていただく方も仕事をしているのでまだ東京ドームにはきていない。一人で暇だったので内野のゲートへパンフレットをもらいにいく。
 読売球団はナベツネを筆頭に横暴さが目立ち印象は悪いが野球場では草の根的にファンを掘り起こそうと連戦ごとに見所をまとめた冊子を配ったりして頑張っている。この冊子は選手のプロフィールが出ていたりして案外重宝している。またキャッチボールを奨励して野球の底辺拡大にも一役買っているようだ。
 ちなみに試合中にグラウンドで踊っているチームジャビッツはゲート前で記念写真にも応じてくれたりする。
 それにしても集まりが悪い。立ち見スペースにもファンはほとんど集まっていない。以前はプラチナペーパーであったジャイアンツ戦のチケットを手に入れたら、仕事を休んで心を躍らせて野球場に来たものだが、17時を過ぎても集まるお客さんはまばら。そしてまだリーグ優勝が決まっていない状況においてジャイアンツが5点差をつけられてリードを許している展開で定時内に試合が終わらなかった場合、日本テレビの地上波野球中継が20時54分で打ち切られて延長はしないとのことで、ジャイアンツ戦の価値も落ちるところまで落ちたものである。まぁカープには失礼ではあるが3位と6位の試合だから仕方ないといわれればそれまでだが…。 
 今夜の読売対広島戦は「北海道・網走流氷ナイター」なんだとかで、流氷の街・網走をアピールするためのプレゼントがある。ラッキーナンバーが書かれたカードによると「網走ホタテ珍味セット」が300人に当たるようだ。どうでも良いことだがこのプレゼントナイターの提供に網走市、網走市観光推進協議会、北海道観光連盟とともになぜか日本航空が名を連ねている。網走にはJALが就航するどころか、空港そのものがないのだが、、、ラッキーカードの裏面には矢田亜希子がおなじみクラスJの座席に座って頬杖をついている写真とともにクラスJの広告がつけられている。どうやらJALはこの手のプレゼントが行われる際は余程のことがなければカード配布のスポンサーとして名を連ねているようだ。
 そんなところで今日の先発バッテリーがジャイアンツから先に発表される。それによるとジャイアンツが高橋尚成と阿部慎之介、カープが石原と黒田博樹のようだ。このとき同時に量先発投手の今シーズンの成績も表示されるのだが、アテネ五輪日本代表にも選ばれた黒田の今シーズンが6勝8敗であることに驚いてしまった。
 5分程度のインターバルの後にスタメンが発表される。場内アナウンスが聞こえない列に座っているので前列方向へ進む。
Hiroshima Toyo Carp
森笠
シ|ツ
ラロッカ
新井
朝山
野村
石原
黒田
守備
8
6
9
4
3
7
5
2
1
4
7
8
5
9
3
6
2
1
仁志
清水
ロ|ズ
小久保
高橋由
ペタジ|ニ
二岡
安部
高橋尚
Yomiuri Giants
 発表されたメンバーだがカープの打順2番に外国人が入っているのが滑稽に映る。これには意図があるのだろうか?それとも山本監督がいまいちファンに理解されない理由のひとつなのだろうか。また6番が打率1割にも満たない朝山東洋というのも良くわからない。名前だけでスタメンを張れるのであればえらくおめでたいチームである。対するジャイアンツはテレビ向けにどの打順からもホームランが狙える「お笑い史上最強打線」。逆にそれが裏目に出て勝てなかったことに気づかないチーム上層部はどのような責任を取るのだろうか。で、先発メンバーはいつものとおり。
 ところで今日の座席はレフト外野指定ビジター応援席となっている。指定された座席は21段。これは東京ドーム外野席の最上段となっている。東京ドームの外野席は14段目付近から大きな柱があり、構造上仕方がないとはいえ、これが邪魔して自分の座席の場合はセンター付近のフィールドがまったく見えない。これは野球を見るという目的においては欠陥球場といわざるを得ず、約10年もの間、運悪くこの座席にアサインされた観客はこの柱をどのような思いで見ていたのだろうかと思うと悲しくなってくるが、個人的には目障りなジャイアンツファンが柱によって見えないので良しとすることにしよう。
 試合は公式記録的には18時ちょうどに始まっているが、実は手元の時計によると17時59分に主審:佐々木によりプレイボールが宣告され、高橋尚成により初球が投じられる。打席にはカープの先頭打者・森笠が入っている。初球はストライク、2球目はボールとなった後の3球目をセンターへ打ち上げて平凡なフライに終わる。1アウト。続くアンディ・シーツは5球目を、ただいまセ・リーグ最多安打記録を狙う嶋は8球目をそれぞれ空振りに取り初回のカープは嶋が粘ったものの三者凡退に終わる。初回の16球を見る限り、高橋尚成は調子のよさを予感させるような立ち上がりであった。
 その裏、初回のジャイアンツの先頭は仁志敏久に黒田博樹はストライク、ファール、ファールで簡単に追い込む。1球ボールで様子を見るも続く5球目で空振りを誘い三振にしとめ1アウト。2番はペットショップボーイズからお歳暮を貰いたい清水だが、あっさり3球目をファーストゴロ。このファーストゴロが少々冷や冷やで打球がゆるく、新井がその打球を待って補給しファーストベースカバーに入る黒田への送球が遅れ、危なくセーフになるところであった。攻めの守備が見たかったところである。3番は関西弁がペラペラなタフィ・ローズだがフルカウントまで持っていかれるも6球目を空振りの三振にしとめ、こちらも三者凡退の立ち上がりを見せた。
 18時15分、2回表のカープは4番セカンド、グレッグ・ラロッカからの攻撃で高橋尚成は先に追い込んでおきながら8球目が外れて四球で歩かせてしまう。先ほど消極的な守備を見せてレフトスタンドのカープファンから罵声を浴びた新井は4球目をサードゴロに。小久保がセカンド仁志へ送球しラロッカが封殺。仁志はファーストへの送球ができずに併殺は免れる。ここで打率が0割7部1厘の朝山東洋が打席に入る。名前がチーム名ということもありレフトスタンドは盛り上がるが、打率が盛り上がっておらず4球目を空振りし三振に倒れる。これで2アウト。チャンスが途切れては困るのでカープらしく走塁でかき回してほしいと考えたところで7番サード野村謙二郎の3球目に新井がスタート。セカンドへ盗塁が成功し2アウト2塁になる。 朝山東洋の打率
 野村謙二郎はカウント2−3からの6球目を見逃して四球。2アウトながら1〜2塁となる。チャンスで下位打線の石原が打席に。セットポジションに入り不安定な高橋尚成を打ち崩す絶好のチャンス♪
 が、不安定な高橋尚成が「らしい」投球を見せる。初球ファールのあとの2球目を石原にぶつけてしまい歩かせてしまう。図らずも敬遠という形で石原との勝負を避けることに成功した高橋尚は続く朝山東洋よりも高い打率を誇る黒田博樹との勝負に。しかしもうほとんど結果は見えている。案の定、4球目を空振り三振しチャンスは終了。しかしジャイアンツバッテリーはずるい!結局この下位のカープは満塁まで盛り上げたものの無得点に終わる。
黒田博樹の打率
 その裏のジャイアンツの攻撃は18時31分に開始。先頭の小久保裕紀は5球目を空振り三振に倒れ1アウト。しかし5番ライト高橋由伸は2球目をきれいにライト前に運び両チームを通じ初ヒットを放つ。今日の黒田は初回だけを見るとなかなか良さそうでこのランナーを大切にしたいジャイアンツではあるが、続く打者がホームランを打つことが身上であるロベルト・ペタジーニではいくら走者が高橋由であってもなかなか細かい作戦は立案しにくい。案の定、ペタジーニは作戦らしいしぐさをまったく見せずに素直に打ち上げてレフトフライ。高橋由伸は身動きがとれずにファーストベースに釘付け。これで2アウト。さらに「ゼ二岡」とレフトスタンドから奇声が上がる。誰が打席に入るかと思いきや二智宏岡だった。当初何を言ってるのかわからなかったが「銭岡」「ぜにおか」「ぜ二岡」・・・・な〜るほど。金満ジャイアンツを皮肉ってるわけだ(笑)。その二岡智宏は3球目を引っ掛けてセカンドゴロ。ラロッカが素早くシーツへ転送し高橋由を封殺し3アウト。ジャイアンツもこの回は塁上にランナーを出したものの無得点に終わる。
 18時37分、カープの3回表は高橋尚成が故意死球(笑)を与えたために打順1番からの攻撃となる。前の回、満塁のピンチを逃れた代償はこの回、失点となってしっぺ返しを喰らうことになる。先頭の森笠が4球目をたたいてセンター前へきれいなヒットを放つ。無死1塁。ここで2番にシーツが入っている意味を思い知らされることに。バントの構えなど微塵も見せずに初球を強くたたくと打球はレフトスタンドへ放物線を描き一直線!あっという間にスタンドに入る先制2ランホームラン!カープファンとともに「宮島さん」の曲を大合唱し終えたとき、一緒に観戦してくれる方が仕事を終えてご来場。なんとすばらしいタイミングで登場することか(笑)。
 点を取って機嫌が良くなったレフトスタンドのカープファンは勢いよく嶋にも続いてほしいとばかりに気勢を上げるが、あいにく嶋の調子は悪く5球目を空振り三振に。1アウト。しかしグレッグ・ラロッカが10球目を見逃して四球で出塁。1アウト1塁となり5番ファースト新井が3球目をセンター前に。ラロッカはセカンドへ進塁。チャンスが広がるカープだが、やはりブレーキ役は「打率0割台は伊達ではない」といわんばかりの朝山東洋。6球目をセカンドへ転がしてしまう。仁志が二岡へ送球し新井がアウト、続いて二岡がペタジーニへ転送し朝山もアウトでダブルプレー。う〜む、開く悪病神ですなぁ。この回、カープは2点を先制したものの、その後のチャンスをまずい形でつぶしてしまい少々後味が悪い。
ホームインしたA・シーツ
 3回裏のジャイアンツ。4月に爆発的な活躍を見せたものの、往年の呂のように後半しょぼい阿部慎之介が先頭打者で打席に入るが、4球目を黒田のグラブに向けて打ち返す。当然ピッチャーゴロになりファースト新井へ転送。1アウト。9番は投手である高橋尚成。この尚成、発音は「ひさのり」であるが、当て字のようで通常のWindowsでは変換ができない。このページを作成するにあたり、最初のうちは「なお」「なり」と1文字づつ変換していたのだが徐々に面倒臭くなり、仕方がなく単語登録を行って入力作業を行う。その高橋尚成だが、単語登録もむなしく3球目をまたもや黒田へのゴロに倒れ2アウト。打順は1番に戻りこちらも苗字を単語登録を行わなければ一発変換ができずに困る仁志敏久だが、こちらは2球目をセンターへ打ち上げてくれてあっさりと終わってしまう。ジャイアンツは3回も無得点。4回表のカープは野村(ファーストゴロ)、石原(空振り三振)、黒田(ピッチャーゴロ)と三者凡退で特筆するようなことがなく終わる。なお、4回表に登場したカープの3選手の苗字は難しい変換をすることなく入力がスムーズで楽であった。なお、この回までの高梁尚成の投球数は早くも73球。先が見え始めてきたといってよい。

 その裏のジャイアンツは清水がファーストゴロ(3・3)に倒れ1アウトに。清水もそうだがジャイアンツはいつどこでホームランが飛び出すかわからない「びっくり箱」のような打線。2点差はカープにとってセーフティリードではない。そのことは良くわかっているカープバッテリーは低目低目を丁寧についている。それだけ怖いジャイアンツ打線にあって、次のローズの打席には首を傾げたくなる。初球からストライク、ボール、空振り、ファールでカウントが2−1となる。ここでまさかボールを投げて時間調整でもしてくると勝手に踏んだのか?ローズは独特の構えを見せることなくぼ〜っと打席内で突っ立っていた。ん?っと思ったその瞬間、黒田のスライダーがストライクゾーンをかすめた。当然ローズは見逃し三振。久しぶりに見た超お間抜けな見逃し三振に手を叩いて笑ってしまった。こういうときに限って次打者が活躍してしまうもので、次打者の小久保裕紀はカウント2−2からの7球目を引っ張りものすごく低い弾道でレフトスタンドへ文字通り「突き刺さった」。もしローズにやる気があり最後のスライダーを流し打ちでもして出塁していれば同点にされているところであったが、このホームランはソロアーチで当然1点しか入らない。これは助かる。今年なぜジャイアンツが最強打線を標榜しながらもいまいち強くないか、そのいっぺんを垣間見たような気がした。ホームランを打たれ若干ダメージを喰らったのではないかと心配した黒田ではあったが、続く高橋由はカウント2−1からの5球目を空振りし結果的には小久保のホームラン1本による1失点でこの回の攻撃をしのいだ。

 5回表、時刻は19時14分。テレビの全国中継が始まって最初のカープの上位打線。先頭の森笠が2球目をセーフティバント。微妙な位置に打球が転がり、高橋尚成が打球をつかんだときに森笠はファーストベースを駆け抜けていた。続くアンディ・シーツは外国人。しかし初球をバントの構え。打球がバットに当たりそのままファールグラウンドへ。初球は失敗。2球目はボール。バントの構えはなかった。そして3球目を強く叩いた。打球はふらふらとレフトへ、そしてそのままスタンドへ。あれよあれよと2打席連続の2ランホームランになった。まさかバントの構えをして失敗したときにはこのような結果は予想していなかっただけに良いホームランになった。またもや先頭の森笠が出塁して2番のシーツがホームランでランナーを掃除するパターンで得点したことに。そして嶋が凡退するのも先ほどと一緒(笑)。ラロッカが四球で出塁するのも3回と一緒。5番ファースト新井がセンター方向へ打球を放つところまでは3回と同じではあったが、この回の新井はセンターフライであった。これで2アウト。そしてこの回も森笠で始まったからには朝山東洋で終わらなければならない。3球目、ワイルドピッチでラロッカがセカンドへ進むもカウント2−2からの5球目をショートへ。結局ショートゴロに終わりこの回も2点を挙げて終了となる。高橋尚成の投球はここまでで109球。そろそろ「打順が高橋尚成に回ったら交代」というようなタイミングである。 またもやアンディ・シーツ
 5回裏のジャイアンツは先頭のロベルト・ペタジーニから始まる。特にこれといった小細工はなく、ストライク〜ボール〜ファール〜ボールでカウントが2−2となったところでレフトへ打ち上げ1アウト。続く二岡智宏が2球目をセンター前へヒットし阿部慎之介の打席に。こいつもヒットで続いたら打順が先発投手で109球4失点の高橋尚成に回る。ジャイアンツの思惑通りにことが運ぶかと思われたが、阿部は初球をサード野村へ転がしてしまう。セカンドラロッカへ送球し二岡智宏が封殺され1アウト、すぐさまファースト新井へ転送し阿部もアウトで併殺が完成!これで3アウト。高橋尚成へは打順が回らず5回裏が終わる。この後、9番ではない打順に投手を入れて無理やりにでも高橋を代えるのかと思いきや、なんと6回表、マウンドにはそのまま続投する高橋尚成の姿があった。代える投手がいないのか、それとも代える野手がいないのか…おそらく理由は後者であろう。
 5回終了後、場内では指定席の座席番号で抽選を行い賞品が当たるという企画の当選発表が行われている。その商品の内容は…今日のスタメン選手全員の直筆サインボール、温泉旅行ペア宿泊券、東京ドームホテルジュニアスイートルーム宿泊券、東京ドームホテル宿泊&ジャイアンツフェスタ(ファン感謝デー)招待…この中でもっとも豪華だと思うのが温泉旅行。しかしシーズン終盤となると公式戦チケットをプレゼントするわけにもいかず、ファン感謝デー招待でお茶を濁すというのは面白くない。まぁ東京ドームホテルのジュニアスイートも悪くはないが、、、パ・リーグ公式戦が減少して久しい東京ドームなのであまり魅力的には感じないなぁ。
 6回表のカープは19時34分に攻撃開始。いきなり野村謙二郎が見逃し三振で始まり、石原は4球目をライトフライ、さらに黒田博樹は5球目をショート二岡へのゴロに終わり、高橋尚成は最後の力を振り絞ったと言ってよい投球を見せた。内容的にはこの回が高橋にとって今日一番の出来のように見えたのは皮肉か???
 その裏のジャイアンツは先頭打者として高橋尚成の代打で川中が登場。ジャイアンツの選手はスタメンレベルと控えのレベルとでは格差が激しく、この川中はその象徴的選手。イースタンリーグではさぞや好成績で他球団ならそこそこ活躍が出来るのではなかろうか。しかし巨額の費用を投じて主戦級を外様で固めるジャイアンツでは出番に恵まれず埋没しているのだろう。その川中はカウント1−3から名前負けの感があるセンターフライで1アウト。続く仁志敏久は5球目を空振り三振。黒田の今日の奪三振は6つ目。2番の清水隆行はファースト新井へのゴロ。その新井が補給しファーストへ送球…するかと思いきや、黒田がベースカバーに入っておらずに投げられない。記録はファースト内野安打であろうが、見えない黒田の失策といっても過言ではない。しかし、今日調子がいまいちであるタフィ・ローズの打球もファーストへ。しかし新井は今度はベースカバーを頼らずにそのままベースを踏んで3アウトに。黒田のここまでの投球数は65球。高橋尚成のここまでが119球であるから半分とは言わないまでも、完投ペースではないだろうか???黒田の好投はこの後も続く。
 さて、7回表のカープの攻撃、高橋尚成の次に出てくる投手に注目が集まるが…場内コールが行われる前に小走りで出てくる長身の投手…ブライアン・シコースキーである。スポーツ新聞紙上ではすでに来期も残留をすることが内定しているらしい。2001年6月にいきなり来日初先発でホークス井口にホームランを浴びたあのブライアン・シコースキーだが、今ではジャイアンツの中継ぎエースとなっているから面白い。そのシコースキーだが今日4度目の先頭打者・森笠へは4球目をショートゴロに仕留め1アウト。2番のアンディ・シーツは5球目を空振り三振にとり2アウト。3番ライト嶋はようやくセンター前ヒットを放ち今季182安打目とした。が、ラロッカがサードゴロとなり嶋が封殺で3アウト。シコースキーが無難に無失点でこの回を終えた。
 時刻は20時05分、テレビ的にもいい展開の7回裏、先頭の小久保裕紀は初球を引っ張りショートゴロ(6-3)で1アウト。しかし高橋由伸は5球目をライトスタンドへソロホームラン。なんとも効率の悪いホームラン攻勢でカープ的には正直あまり痛くないのではあるが、2点差は気持ちが悪い。ちなみにこのホームランで高橋由伸はプロ入り通産999安打目となっているらしい。少し動揺したのか、黒田博樹は6番のロベルト・ペタジーニに大きいセンターオーバーの2塁打を打たれる。ここで代走を出せないところがジャイアンツの弱いところではなかろうか。二岡智宏がこの後ライトライナーに倒れるわけだが、ロベルト・ペタジーニは実はサードベースに到達していた。あわてて戻るペタジーニと足とライト嶋の肩との競争。結果はわずかに送球が逸れてセカンドベース上はセーフに。代走が出ていたらサードに到達するような判断ミスは無かったのかもしれない。ジャイアンツファンはさぞや冷や冷やしたことだろう。が、続く阿部慎之介は三振に倒れ結局黒田博樹はこのペタジーニ以降のピンチを無失点で切り抜けたわけだが、その前の高橋由にホームランを打たれ2点差にされている。 ベースを回る高橋由伸
 20時16分に攻撃開始の8回表、先頭の新井はカウント2−1からの5球目を空振り三振に倒れ1アウト。6番の朝山東洋は4球目をサードゴロで2アウト。野村謙二郎はセカンドゴロであっさり3アウトで攻撃終了。ちなみに今日の朝山東洋は第2打席はセカンドゴロ(併殺)、第3打席はショートゴロ、そして最終第4打席はサードゴロ…これであとファーストへのゴロを打てばサイクルゴロとなっていたのに…。
 その裏のジャイアンツは先頭のシコースキーの打順から始まるが、当然代打が出る。出てきたのは本人いわく「僕が出るときはジャイアンツが負けてるケースが多い」と言い放つ後藤。案の定、今日もジャイアンツは負けている。その後藤はあっさりとファーストゴロに、新井がそのままベースを踏んで1アウト。続く仁志敏久はカウント2−1からの4球目を空振りし三振に倒れ2アウト、そして2番の清水隆行もセカンドゴロ(4-3)に倒れジャイアンツは3回裏以来久々の三者凡退に終わる。黒田の投球数はここまでで109球。見事な完投ペース。さすが日本代表投手である…と持ち上げてみる。
 
 先ほどの回、シコースキーに代打が送られたのでこの9回表からジャイアンツの投手が変わる。3番手は誰かと思っていたら背番号27番が登場。今年シーズン途中にファイターズから移籍してきた中村隼人ではあ〜りませんか!今日、一緒に見ている方は高校時代この中村隼人と同級生だったらしく、少々ウキウキしながらの観戦。今日はカープ応援で試合を見ているが、下手に中村隼人が打たれても面白くないし、どうか無難に抑えていただきたいと祈念してしまう。
 それにしてもこの展開でブライアン・シコースキーに続いて中村隼人が出てくるということはまだジャイアンツサイドとしては試合をあきらめていないという意思表示なのだろう。
 この中村隼人であるが、先頭の石原に対しいきなりストライク2球であっという間に追い込み、3球目を空振りに取り3球三振で1アウト。9番、ここまで好投の黒田博樹には代打が送られて出てきたのは背番号00の尾形が出てくる。同じ発音「おがた」でも尾形と緒方ではえらい違いで、こっちの「尾形」は初球をライトへ打ち上げて2アウトに。打順1番に戻り森笠へもぽんぽんと立て続けにストライクを取っていく中村隼人。最後は森笠が打球を叩きつけてセンターへ…抜けると思いきや中村隼人が軽くジャンプし捕球。そのままファーストへ送球し3アウト。なんとこの回の中村隼人は7球のうち見逃しのストライクを4球、空振り2球、打ち取った投球が1球と無駄がまったく無い完璧な投球。スコアラー的には絶賛に値する見事なピッチングを見せる。一緒に見ていただいてる中村隼人の同級生女史は7球とあっという間に終わってしまったこの回のピッチングに物足りなさを感じたようであるが、投手は早く消えるに越したことは無い。わずか5〜6分の投球ショーであった。まぁそもそも中継ぎ投手なので先発投手のようにある程度出てくる試合が予想できるわけじゃないわけで、そういう中で好投したのだから見に来た甲斐があったというものだ。まさか中村隼人もそういう人が見に来ていることを知っていたのであろうか(そんなわけはない)
 20時40分、9回裏のマウンドにはカープの今シーズンの守護神・大竹寛が登場。大竹は朝山の打順6番に入る。その影響で守備もセカンド・ラロッカに代えて東出、先ほど代打に出た尾形はそのままセンターに、センターの森笠が朝山に代えてレフトに入った。
 この時間に9回裏なので、うまくいけば地上波テレビ中継を延長する必要もないので日本テレビ的にはおいしい展開。先頭の来年からは日本在住が規定以上の年数に達っし日本人扱いとなるタフィ・ローズはカウント2−2からの5球目を空振り三振で1アウト。続く小久保裕紀も7球目を空振りし三振で2アウト。そして最後の打者、高橋由伸はカウント2−1からの4球目をセカンドゴロに倒れ試合終了。カープが結局シーツの挙げた4得点を抱えたまま逃げ切った。鬼畜読売に勝利したカープファンは試合終了後も気勢を上げて喜んでいた。
 
 21時前に試合が終わったことでゆとりを持って食事をすることが出来る。
 南北線で飯田橋に出て、有楽町線で月島に向かう。月島といえばもんじゃ焼き。月島の仲見世商店街には数多くもんじゃ焼きや鉄板焼き屋さんが軒を連ねていて、どの店に入ろうか迷ってしまうが、さすがに22時近くになると開店している店も限られている。開いている店に入る。
 適当に注文をするが、もんじゃ焼きを食べるのは初めてで作り方がわからない。お店の人に作ってもらうが、さすがプロの技であっという間に画像のとおり出来上がっていく。おいしく食べた後に私は東京駅から23時50分発のドリーム大阪11号湊町バスターミナル行きに乗り大阪に向かった。
 

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