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2003年6月18日水曜日 パシフィック野球連盟プロ野球パシフィック野球連盟選手権試合

オリックス野球クラブ株式会社オリックスBluewave福岡ダイエーHawks株式会社福岡ダイエーホークス11回戦
仙台市営宮城球場 18:01〜 観衆;17,000人 観戦場所;レフト外野自由芝生席
ホークス
0
0
0
2
1
0
1
0
0
4
 
ブルーウェーブ
0
1
0
0
0
0
0
2
2
5
    
勝利投手
加藤 3勝0敗
敗戦投手
岡本克道 2勝2敗

審判員・記録員
本塁打
球審
山崎夏生
城島健司13号打点1・投手:ミラバル=二回
一塁
栄村隆康
実松一成1号打点1・投手:松=六回
二塁
津川力
三塁
中村稔主任
公式記録員
山川誠二

えっ?サヨナラ負けなの?
ブライアン・ネルソン、初回にベンチで負傷退場

 オリックスが逆転サヨナラ勝ちで、連敗を3で止めた。3−4の九回無死一塁から、山崎の中前打を村松が後逸して同点。連続敬遠で満塁となった後に、三輪が岡本克道から決勝の押し出し四球を選んだ。九回を抑えたルーキーの加藤が3勝目を手にした。
 ホークスは大詰めで手痛いミス。逃げ切りに失敗し、和田の好投が無駄になった。

 珍しく予定通り7時に目が覚める。昨日の勝敗が体調にも影響しているのか。オリックスファンだったら「立ち直れない」か「スカッと忘れちゃう」のどちらかなのだろうが、昨日の場合は点を獲った(獲られた)のもそうだが長かったからなぁ。いずれにせよ最終回の総司の投球内容が試合内容を掌ってたよなぁ。

 7時15分にすべての支度を整えてホテルのロビー前で朝食。おにぎりを2つ頬張ってから盛岡駅へ。盛岡駅の改札横にある列車案内を確認。電光表示によると「はやて4号」としか出ていない。いつもなら「はやて・こまち」と併結されての運転なのに…と時刻表を良く見ると…4号のみはやて号単独運転のようである意味とても貴重な存在。指定された2号車の乗車位置で列車の到着を待つ。
 盛岡地方は薄雲は掛かっているもののとても明るい天候。仙台の夜もこの調子で空が泣き出さない事を祈る。東北新幹線はやて号に乗ったのは何度かあるが盛岡以南での利用となると一度も無い。すべて盛岡〜八戸間での利用だった。さらにその時は新線区間の開業に沸いていた頃だったのでとても混雑していた。はやて4号は単独運行の身軽さから停車駅も他のはやて号とは一味違い一ノ関・北上・古川にも停車するキメの細かさ。その恩恵に受け私は古川駅で降りる。
 数分の待ち合わせで陸羽東線・小牛田行きに乗り換える。陸羽東線は2両編成のワンマンディーゼルカー。約10分で終着駅の小牛田に到着。小牛田駅は東北本線・石巻線・陸羽東線の集まるターミナル駅ではあるが、東北新幹線が古川駅を通過することで拠点駅の風格はどこえやら。広い構内に貨物列車が出入する程度で余り活気があるようには見えない。しかし実はこの小牛田駅は仙台以北の仙台支社の統括駅で、新幹線停車駅である古川・くりこま高原もこの小牛田駅の傘下に入っている。この小牛田駅は3日前の6月15日より自動改札機が導入されている。Suicaの準備もされているが当然使えるわけはない。
 この小牛田からは素直に東北本線で仙台へは各駅停車で約50分の距離ではあるが、時刻はまだ10時過ぎ。野球場に向かうには早すぎる。よって石巻線で石巻に出る。といってもこの時間は石巻への直通列車は無いので気仙沼行の快速列車に乗って気仙沼線との分岐駅・前谷地まで向かう。3両編成の快速列車・南三陸1号は実は仙台始発。涌谷駅で行き違いの列車を交換して次の前谷地に到着。ホームを挟んだ反対側に石巻行き普通列車が停車している。3番線の石巻行きに掲出されている行先表示板だが、これは乗客に対する案内表示とは思えないパズルのような表記。これは…真ん中の石巻を出た列車が前谷地に行き、前谷地から石巻を経て女川に出て???なんだかよくわからん。こうなると乗客への案内と言うよりは単なる運用行程表であってこれはJR社員向けの板のようだ。
 快速列車が先に発車していくとすぐに石巻行列車の発車時刻になるのだが、石巻線の貨物列車が遅れているらしくしばらく待ち合わせ。石巻線は実は貨物列車の動脈でもあった。
 その女川行きの表示を出した石巻行き列車は以前急行に使われていたリクライニング車両。4駅約20分の行程に列車行き違いが含まれている。石巻駅に到着。3番線だとのことで階段の昇り降りがあるのかと考えたが改札の前に到着。この石巻駅は1・2番線の仙石線ホームが頭端式。その先の3番線が改札に面している。
 そして改札口には仮面ライダーがお出迎え。石巻は仮面ライダーやサイボーグ009で有名な石の森章太郎氏の故郷とのことで駅舎はアニメや特撮のキャラクターで埋め尽くされていてとても楽しい。
 数分の接続で各駅停車・あおば通行きに接続している。首都圏ではめっきりと少なくなった103系。仙石線でも淘汰が始まっている。まだまだ主力ではあるが数年後には山手線からの転属205系が投入されてくる。すでにいくつはか205系化が進んでいる。
 石巻からは仙石線の駅を拾いながら乗り降りしていく。まず最初に降車した駅は東矢本駅。この駅は国鉄最終日の昭和63年3月31日に開業した駅。駅前の案内板によると航空自衛隊松島基地が近所にあるようで、そういわれれば上空を音速ジェットが行き来している。
 東矢本から一駅石巻寄りに戻り陸前赤井駅でも降りてみる。待合室にゴロネコがまったりと寝ている。なんとも静かな空気が流れる雰囲気は失礼ながら田舎を実感する。

  
 
 

Fukuoka Daiei Hawks
村松
柴原
井口
松中
城島
バルデス
大道
川崎
鳥越
和田
守備
8
9
4
3
2
7
DH
5
6
P
5
6
8
7
3
DH
4
9
2
Bw
大島
後藤
ブラウン
シェルドン
山崎
オ|ティズ
塩谷
日高
マック鈴木
Orix Bluewave
 仙台名物・豪快かつ見易い毛筆書体の選手名ボード。スタジアムDJが読み上げると同時に係員が「バタン」と選手名をセットしていく。昨日の盛岡でさえ電磁式とはいえ電気仕掛けの表示であったのだからこの表示は大変貴重なもの。古きよき川崎球場を思い起こさせるアイテムだ。
 先行のホークスは昨日の「出口・荒金」といった奇襲作戦ではなくいつもの村松・柴原に戻している。昨日先発して2打席連続三振と精細を欠いたブライアン・ネルソンはスタメンを落とされ代わりに鳥越裕介が9番に。仙台=鳥越といえば雨のなか放った自身のホームラン直後の2点タイムリーエラー(落球)と良い思いは無い。地元・仙台出身の大越基はベンチ入りしているものの先発ではない。
 スタメンが発表されると白のTシャツに身を包んだ先ほど見かけた女性軍団がバックネット前のファールゾーンに集まっている。軽快な音楽に乗せて踊りだす。その光景をデレデレしながら見つめるブルーウェーブナインの面々。私の左に陣取るよみうりテレビのカメラがその醜態(笑)をしっかり捕らえていた。
散水作業そっちのけで踊りだす
デレデレした青波選手を確認
始球式
どこにでも居るダイエー動員軍
 試合はほぼ定刻の18時に地元少年野球投手の始球式を合図に始まる。
 ブルーウェーブの先発投手は北米MLB帰りのマックこと鈴木誠。前回登板は見事な完封勝利であった。ホークスの先頭・村松有人に対しボールが2球先行。1球ストライクを挟むと今度は村松が2球ファールで抵抗。このファールが曲者で徐々にタイミングが合ってくる。ボールカウントが2−2と平行になったところで再び村松がボールを選ぶ。フルカウントとなり早くもこの先の試合展開が思いやられる展開に。改めてこの後乗車予定の新幹線の発車時刻を思わず確認してしまう。「初回先頭打者からフルカウントとは…」と呆れ返ったそのとき…村松の放った鋭い打球が3塁側ホークスベンチに飛び込んだ。ただのファールならすぐに投手へボールを返して試合再開…となるはずだがベンチ内の動きがとても不穏。
村松の第1打席7球目が…
 そうこうしているとネット前から担架が運ばれてきて3塁ベンチから足元に黒が目立つ選手かコーチかわからないユニフォーム姿の人間が担ぎ出されそのまま退場…左に陣取るよみうりテレビのモニターだけでは良くわからない状況。私が良くわからないくらいだから周囲のホークスファンや地元の人々はもっと何が起きたかがわからないはず。さておき試合は再開され村松は相変わらず良い当たりを飛ばす。今度はバックネットへ。そして9球目をようやくサードゴロに(5−3)。打球が三塁方向に飛んだ瞬間、ホークスベンチはさぞかしヒヤッとした事だろう。打席に柴原が入ったところで讀賣テレビ取材クルーの携帯電話が鳴り、先ほど運ばれた選手がスタメン選手ではないブライアン・ネルソンであることが判明。すぐさま救急車で病院に運ばれたとのこと。柴原にもマック鈴木はボールが2球先行。先ほどの村松に対する投球といいボールが先行すると球数が増加し試合時間も延びることからますますもって先が思いやされる。その柴原は5球目をセカンドへ打球を飛ばし2死(4−3)。球数の多さは井口の打席にも引き継がれる。ボール〜ストライク〜ファール〜ファール〜ボール〜ファール〜ボールと7球も投げて村松に続いて「初回からフルカウント」が二人も(笑)。しかしマック鈴木はここから踏ん張りショートゴロに。村松はサードへ、柴原はセカンドへ、そして井口はショートへ奇麗にゴロを打ち分けてこの回のホークス打線はマック鈴木に22球も放らせておいて結局無安打・無得点に終わる。それもネルソンが退場するというおまけつき(笑)。
 その裏のブルーウェーブは先頭の大島に対しホークス・先発投手の和田がこちらも6球も放ってしまう。結果はレフトフライ。2番の後藤はボール〜空振り〜ストライクからの4球目を空振り三振になり2アウト。谷@寝業師は2球目を安打。打球方向はレフト。2死ながら1塁にランナーを背負う和田ではあったが続くブラウンも4球目を叩きレフトフライに。3アウトで和田も無失点で初回を追える。この回、偶然かもしれないがバットに当たった打球はすべてレフト方向。これ、バルデス狙い???昨日の青波集中攻撃の際もレフト前ヒットが続いたし、なんだかとても不気味に見える。
 試き。 
 試終わる。
 そた。
 2。 大越登場!
大越を迎える仙台市民

 
 
 
 九回表。時刻は20時45分になっていた。帰り支度を整えて、いつ帰ってもいいようにスコアボードを撮影しておく。
 今夜の新幹線で東京方面へ帰る者にとって出来るだけ早く終えて欲しいこの回の攻撃。先頭の川崎宗則がカウント2−1からの4球目をレフト前に。ヒットそのものは嬉しいのではあるが試合時間を考えると。。。続く打順9番の鳥越は2球目を丁寧に投手前へ打球を殺す。ファーストベースをカバーしたオーティスに送球し送りバントは成功。1死2塁に。マウンド上はこの回からルーキーの加藤が上がっている。打順は1番に戻り村松有人が入る。初球、二球目と外れてボール2。ここで試合終了までの観戦をようやく諦める。荷物を抱えながらスコアを付ける。3球目がストライクになり4球目がボールに。あらら自滅へのカウントダウンか?そう思わせたあとの5球目をセカンドゴロに。これで川崎宗則はサードへ進塁。20時52分、2死となって柴原が打席に。その柴原だが彼は新幹線で東京へ帰る人たちの気持ちを良くわかっている。初球ストライクの後の2球目を空振りしあっさりと追い込まれ、さらに3球目も空振りで即刻凡退。思わず喜ぶ私(笑)。しかしこの後、とんでもない結末が待っていたことをまだ誰も知らない。
 退場時刻の21時にこだわるのには理由がある。この後の東京行き東北新幹線だが20時39分に最終の「やまびこ64号」が設定されているがこの「やまびこ号」の東京到着時刻が23時44分ととんでもなく遅いのだ。しかしこの約15分前の20時24分に「はやて・こまち30号」があり、この電車の東京到着が23時08分。15分差が東京到着時点で34分も変わってくる。このからくりは停車駅の差。「やまびこ30号」の場合仙台を出ると福島・郡山・宇都宮・大宮・上野と丹念に停車していく。しかり「はやて・こまち30号」は大宮までノンストップ。東海道・山陽新幹線でいうところの「のぞみ」的存在といえる。やまびこ号との特急料金に差は無いものの、全車指定席なので飛び乗りで空席を探すということは出来ない。大宮・上野・東京駅の近所に住んでいるのなら「やまびこ30号」でも構わないが、東京駅からさらに横浜へ向かわなければならない私なので15分を惜しんで「はやて30号」で帰ることにしていた。
 とりあえず21時ちょうどに立ち上がって球場を出ようと考えていたが、応援団席を見ると「はやて30号」で帰ると公言していたT氏の姿が見えない。おかしいと思いYくんに電話をかけて確認すると「T橋さんならもう10分前に出たよ」とのこと。心配性の私はあわてて球場を出た。
 球場正面でを客待ちをしているタクシーを捕まえて仙台駅まで突っ走る。運転士さんにカーラジオで宮城球場の試合を流してくれるように依頼。場面は無死1塁と変わっていなかった。この時点ではまだ敗戦の予感など微塵も感じなかった。しかし問題は次。山崎武はセンターへ打球を弾き返し村松の前に打球を落ちた。「無死1.2塁かぁ。次の打者・オーティズを三振に取り塩谷和彦で併殺。これでおしまい」と瞬時に考えたが東北放送ラジオの実況アナウンサーの声のトーンが上がる。
「打ちましたっ。打球は村松の前に落ちるセンター前ヒットぉ。あ〜っと村松が打球を後逸している。打球が転々としている間にファーストランナーのシェルドンがセカンドとサードを回り同点のホームイぃ〜ン!打った山崎はサードベースへ…」
 なにぃ〜。ラジオの実況を疑ってしまう。まさか村松が失策とは…8回裏1死から抜けそうな谷のセンターへのライナーを背走して好捕している村松。それ以外でも今年の活躍は周知の通りで、この失策ひとつで村松を責めるのは酷だろう。どうしても戦犯を指名したいのなら…打ちに行って避けずに投球が当たったことを死球と判断した主審の飯塚ではないか。
 同点に追いつかれたホークスは防戦一方。まずは山崎とオーティズを敬遠し満塁策を。無死満塁。負けを決め込んでいるとはいえとても辛い状況にタクシー車内も包まれる。新幹線のホームが見えてきて仙台駅の輪郭が見えてくると無死満塁で打席に立つ三輪のボールカウントが0−2となる。もう目をつぶって真ん中に投げるしかない。1球ファールを挟んだ4球目もボールになり絶体絶命の岡本克道。運命の五球目が外れて押し出し四球…シェルドンがホームインするとタクシーの扉が開いて仙台駅に到着。ドッと疲れが出てきた。先に球場を出たT橋さんが東京方面のホームの9号車付近にたたづんでいた。結果をご存知でないT橋さんに結果を教えるととてもがっかりしてしまった。
 東京行きはやて30号は定刻通りに到着。敗戦に肩を落とす我々を癒してくれるグリーン車。疲れたなぁ。
 
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